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6家鶏う前方後円墳の消滅前方後円墳の出現かなり早いな〜 夜明け前にコケコッコーと鳴く鶏の姿を見た古墳時代の人は、鶏が鳴くことで太陽を導いたり、あの世とこの世を行き来し、亡くなった人を蘇らせてくれたりする特別な存在と考えたようだ。 そのため、動物埴輪の中で最も早く登場した。置かれた場所も、他の動物と違って古墳の頂上(埋葬された場所の上)だ。よみがえ 猫は、最新の研究だと弥生時代にいたと言われているが、埴輪としては見つかっていない。古墳には、王様の行った狩りの場面に登場する動物や、権威の象徴である 馬形埴輪には、写真の埴輪のように、おでこにチョンマゲのようなものがついているが、これは束ねたタテガミを表している。同じように、ピンと立ったしっぽも短く切りそろえられていた様子を表したものだ。 一方で、首の後ろの板のようなタテガミは、切りそろえたのではなく、当時、タテガミが立った「モウコノウマ」という種類の系統の馬がいたためと考えられている。 古墳時代に人間のパートナーとして活躍した動物には、飼い慣らされたことを示す鈴がついている。鷹は尾に、犬や鵜は首につけている。鷹の鈴は、獲物を捕らえに行った時、鷹の場所を知らせるためのものとして、現代の鷹狩りにも使われている。どの動物も、表情から人間に忠実な様子が伝わってくる。馬などは置かれたが、当時存在した全ての動物が埴輪になったわけではなく、ウサギやネズミも作られていない。たか確かに!鶏の登場は第2章 日本一の埴輪王国ぐんまを探検するチョンマゲなんかじゃないハニ〜参考文献・「群馬県公式埴輪ガイドブックHANI-本」(群馬県発行)22▲ 狩人と犬が猪をねらう様子を表した埴輪(高崎市、保渡田Ⅶ遺跡)たかじょう▲ 馬形埴輪(藤岡市、上栗須薬師前遺跡)▲ 鷹匠埴輪(太田市、オクマン山古墳)にわとり3世紀特殊器台4世紀円筒埴輪盾・蓋・靭きぬがさゆぎ大刀・弓・帽子甲冑水鳥さまざまな人物さまざまな動物5世紀6世紀盾持ち人7世紀鶏は特別な存在?猫の埴輪はない?馬のチョンマゲ?鈴の秘密埴輪トリビア

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