榛名山噴火関連遺跡を探検する白井十二遺跡では軽石が1mも積もったんだよ 上毛三山の一つ榛名山では、6世紀に2度の大噴火があった。麓の広い範囲は、当時の先進技術であった馬生産や金属加工などの姿、人々の生活の様子がそのまま火山灰や軽石に覆われるという奇跡的な地域となった。この地域からは、「全国初」「全国でここだけ」といった大発見が相次いでいる。その大発見とは何か、噴火で埋もれた遺跡からはどんなことがわかるのか、一緒に探検しよう! 渋川市の黒井峯遺跡(P.48)は、6世紀中頃に起こった2度目の噴火で埋もれた。2mも積もった軽石の下に当時の集落が残され、普通の遺跡では発掘することができない、住居の屋根や畠の畝などが発見され、古墳時代の集落像を一変させた。 住まいについても様々で、竪穴住居のほか、地面に直接柱を立てて屋根をかけた平地建物、さらに高床の倉庫など、建物を目的によって使い分けていたことがわかった。 こうした建物の周りには垣根がめぐらされ、その周りからは庭や畠、それらをつないでいた道や家畜小屋の跡が発見されている。 これらにより、古墳時代の豊かな暮らしぶりが明らかとなった。ふもとおおはたけうねしろいじゅうに屋根第3章 榛名山噴火関連遺跡を探検する26▲ VRで再現した黒井峯遺跡の様子軽石当時の地表▲ 発掘当時の黒井峯遺跡(渋川市)▲ 軽石でつぶされた竪穴住居跡(渋川市、黒井峯遺跡)▲ 土層断面 (渋川市、白井十二遺跡)第3章世紀の大発見続々!榛名山噴火関連遺跡のすごさ1
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