Point3古墳人が襲われた火砕流とは? 甲を着た古墳人の暮らしぶりは発掘調査の成果に基づく「金井東裏ムラ」の復元内容をVRによってビジュアル化することでより一層鮮明になってきた。 特に復元されたムラ姿からは、甲を着た古墳人が当時の渡来文化や渡来人によってもたらされた「馬」と関わりが深いことが明らかになってきた。特に、馬は垣の中の馬小屋で大切に飼育されていたばかりでなく、垣の外でもたくさん放牧されており、まさに「群れる馬」の光景が暮らしの中にあることが明らかになった。 榛名山の大噴火によって発生した火砕流は、時速200キロとも推定される速さで地を這うように流れ下り、火口から約8キロ離れた金井東裏ムラを襲った。そして、古墳人たちが暮らしていたムラ一帯を埋め尽くしてしまった。 この噴火は、当時の人々にとっては生活基盤を根底から失う大惨事となったが、このことが、1,500年の時を超えて、「甲を着た古墳人」と私たちが対面することを可能にした。【 頭骨 】【 頭骨 】【 復顔像 】【 復顔像 】は再現できるなんて…骨から顔がすごいね!第4章 群馬の代表的な史跡 〜 繁栄した東国文化 〜「甲を着た古墳人」「首飾りの古墳人」復顔像首飾りの古墳人きっすい43マメ【 VRで再現されたムラの姿 】【 VRで再現されたムラの姿 】【 VRで再現した榛名山の火砕流 】【 VRで再現した榛名山の火砕流 】甲を着た古墳人【 頭骨 】【 頭骨 】【 復顔像 】【 復顔像 】VR【 甲を着た古墳人の顔 】の巻 「甲を着た古墳人」がどんな顔をしていたか、気にならんか? ワシは気になって仕方がない。 そこで、古墳人の顔を復元する「復顔」にチャレンジしたのじゃ。 「復顔」というのは、頭の骨の複製品に粘土で肉付けをして生前の顔を復元するもので、この手法で、約1500 年の時を超えて、「甲を着た古墳人」の顔がよみがえったんじゃ。 「甲を着た古墳人」(40歳代男性)は顔の形や目鼻立ちは朝鮮半島の人によく似ておってのう、きっとご先祖のふるさとは朝鮮半島のどこかだったと思うのじゃ。 さらに「首飾りの古墳人」(20〜30歳代女性)も復顔をしたところ、代々この地域で暮らしているような生粋の地元人であることがわかったのじゃ。
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