Point1Point2Point3くろ い みね い せきゆいいつ む にしばがきかるいしはたけかいめつきょうがくい こう跡では発見されることが極めて困難といえる種類の遺構いなほP.64 B-2P.64 B-2 黒井峯遺跡が発見されるまで、古墳時代の住まいは「竪穴住居」を中心に考えられていた。ところが、黒井峯遺跡では地面を掘りくぼめない「平地建物」を多数発見。2種類の建物が共存する姿は、当時の住まいのあり方を考え直すきっかけとなった。 昭和63年、建物内部で逆さまになった高杯を取り上げた時、1,550年前に閉ざされた稲穂が鮮やかな色のまま姿を現した。しかし、あっという間に色は変色。黒井峯遺跡の稲穂が、古墳時代と現代をつないだ時間の出来事だった。 黒井峯遺跡の北側の谷を隔てたその場所に、西組遺跡という遺跡がある。この遺跡は、黒井峯遺跡と同様、1,500年前の榛名山の大噴火で埋没した遺跡であり、当時のムラが、そのままでの姿で現代によみがえった、もうひとつのスゴイ遺跡である。たてあなたかつきへだ【 発掘調査中の黒井峯遺跡と榛名山 】【 現在の黒井峯遺跡 】【 VRによる再現画像 】【 VRによる再現画像 】所在地渋川市北牧3-421 ほか関連施設当時の人々の暮らしがわかる、とういうことは…くろ い みね い せき 黒井峯遺跡は、古墳時代の集落遺跡としては日本で最も有名な遺跡のひとつである。6世紀中頃に榛名山が大噴火を起こし、その時に降った軽石が2m以上も積もり、この集落を埋め尽くしてしまった。火山災害によって壊滅したイタリア古代都市ポンペイにならい「日本のポンペイ」と言われ、国内では唯一無二の遺跡である。 今から約30年前に、本格的な発掘調査が行われ、それまでは知ることができなかった、豊かな古墳時代の人々の暮らしぶりが次々に解明され、研究者や歴史ファンを驚愕させた。住まいとしての建物のほか、作業小屋や馬小屋など様々な種類の建物、柴垣、畠、道、広場など、他の地域の遺が多数発見されている。考えてみよう。【国】48旧石器時代縄文時代弥生時代4世紀古墳時代MAP渋川市埋蔵文化財センター ほかMAP5世紀6世紀飛鳥時代7世紀奈良時代平地建物の発見古墳時代の稲穂がそのまま発見!西組遺跡はもう一つのスゴイ遺跡動画VR考えてみよう!「黒井峯遺跡はスゴい」っていうけど、どんなところがスゴいの??ヒント遺跡がどのようにして埋まっていくかを黒井峯遺跡20
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